おいしい笑顔、長崎から
私たちの使命は、“おいしい笑顔”を追求することで、お客様の「幸せ」に貢献することです。
みろくやのコーポレートスローガンである「おいしい笑顔、長崎から。」にはその想いを込めています。
お客様に「おいしい笑顔」になっていただきたい。
「おいしいひと時を通して、あなたや、あなたと一緒に召し上がる方にホッとやさしい気持ちになっていただきたい。」
そんな想いを大切にして、長崎からおいしいちゃんぽん・皿うどんをお届けし続けています。

ちゃんぽんへの想い

ちゃんぽんは優しさから生まれた愛情料理です。私たちは“おいしく”て“栄養たっぷり”で“優しい”ちゃんぽんの魅力を長崎の地から発信し続けています。

皿うどんへの想い

皿うどんは一度に様々な食感や、香り、味を感じられる楽しい料理です。私たちはその楽しさとおいしさでお客様に喜んでいただきたいと考えています。

みろくやブログ

  • 第651号【節目の春、龍馬に会いに行く】

     小高い丘の上にある中学校の校庭の片隅で、ハクモクレンが咲いていました。真っ白な花びらが青空に映えてとてもきれい。生徒たちも花を見上げながら行き交っていました。ハクモクレンにはいくつかの花言葉があります。そのひとつが、「自然への愛」。空に向かっていっせいに咲く姿が、春の到来を喜んでいるように見えることに由来するとか。そして、「持続性」という花言葉も。これは、ハクモクレンが1億年前の地層から化石が発見されるほど古くから存在することに由来するそうです。 そんなハクモクレンの見頃が、長崎ではいつもより早めに終わりを告げています。寒さと温かさを繰り返しながら本格的な春へと移行するなか、にわかに気になってくるのが、桜の開花です。今年は、平年並みか平年より早めになるそうで、いまのところ長崎では、「春分の日」頃に開花がはじまり、3月末には満開を迎えるという予想が出ています。  開花前の様子が気になって、桜の名所のひとつとして知られる風頭公園(かざがしらこうえん)へ足を運びました。この公園は、市中心部に近い風頭山の山頂にあります。公園の桜並木は、固いつぼみを無数に付けた状態で、幹や枝がうっすらとピンク色を帯びているように見えました。ここで偶然、枝や幹をついばむ小鳥と遭遇。スズメよりも小さくて、丸みのある姿がかわいい。長い尾羽が特徴的な「エナガ」でした。 さて、風頭公園は「坂本龍馬之像」があることで知られています。この日も、この像のある展望台に、入れ替わり立ち替わりで多くの人がやってきました。風頭山は、その麓から山頂にかけて、龍馬ゆかりのスポットがいくつもあります。中腹には1865年(慶応元年)に龍馬が同志と立ち上げた日本初の商社「亀山社中の跡」、そして、龍馬をはじめ幕末の志士たちが参拝したといわれる「若宮稲荷神社」があります。この神社の境内の一角には、令和4年11月に「坂本龍馬神社」が設けられ、龍馬ファンの注目を浴びています。 「若宮稲荷神社」の参道入口そばには、龍馬がたびたび訪れたという西洋料理店の「藤屋跡」があります。いまでは、筒型のポストや古い石垣など昭和の風情が漂う静かな住宅街となっているこの界隈。龍馬が誰かと語りながら同じ通りを歩いたかと思うとドキドキします。そこから、中島川沿いまで下ると、日本初の営業写真館「上野撮影局跡」があります。日本における写真術の開祖、上野彦馬が1862年(文久2)に開業。ブーツを履き、右手を懐に入れた龍馬の肖像写真はここで撮られました。   幕末という激動の時代に、広い視野と行動力で、大活躍した龍馬。進学や就職など人生の節目を迎える人も多いこの季節、明日への期待と不安を胸に龍馬が闊歩した長崎をめぐれば、何だか、前向きな気持ちになってくるから不思議。龍馬は時空を超えて、人々の背中を押してくれる存在のようです。

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  • 第650号【2024年長崎ランタンフェスティバル】

     2月初旬の九州は雨の日が続き、気温は平年よりやや高め。雨量は多くはありませんでしたが、何だか菜種梅雨を思わせました。菜種梅雨とは、菜の花が咲く季節(3月から4月初旬にかけて)の長雨をいいます。すでに長崎ではあちらこちらで菜の花が満開なので、本当に菜種梅雨だったかもしれません。 2月3日節分の日も、あいにくの雨でしたが、社寺の節分祭には大勢の市民が足を運びました。役目を終えた正月飾りなどを鬼火焚きに投げ込み、しばし火にあたる人々。地震で被災した能登半島に思いを馳せ、無病息災を祈願した人も多かったに違いありません。  例年よりもあたたかな2月となり、いつもなら3月初旬に開花して甘い香りを漂わせる沈丁花も咲きはじめた長崎。そんな天候と3連休が重なったこともあり、『2024長崎ランタンフェスティバル』(2月9日(金)〜25日(日)迄)のスタートは多くの人出で賑わいました。今年は4年ぶりの通常開催とあって、催しも充実。長崎の市中心部は約1万5千個ものランタンやオブジェで彩られ、日が暮れると幻想的な雰囲気に包まれています。  新地中華街会場そばを流れる銅座川には桃色のランタンがゆれています。日没間もない紫色の空は桃色のランタンをより美しく引き立てます。一方、眼鏡橋が架かる中島川は、黄色いランタンで彩られています。月を連想させる黄色のランタンが川面にも映り、とてもきれいです。中島川の川沿いには、十二支のかわいいオブジェが設置されていて、干支を順にたどりながら楽しそうに歩く家族連れの姿がありました。 道沿いに連なるランタンは、催しが行われている各会場へスムーズに人々を移動させる案内役になっています。長々と連なるそのランタンは、さながら龍のようで、道行く人々を見守っているかのよう。目にも温かなランタンを見上げて歩く人々の表情は皆ほころび、偶然隣合わせた方とも、「きれいですね」「いいですね」などと自然に言葉を交わす姿も見られました。  各所に設置されたランタンオブジェは、いずれも伝説の神さまや神獣、歴史上の偉人などをかたどった縁起物。中島川からほど近い長崎市役所新庁舎の玄関前には、魔を除くという伝説の神「鍾馗(しょうき)」のオブジェが設けられていました。このほかチャーミングなオブジェも多いので、お気に入りを探してみてはいかがでしょう。  最後になりましたが、今年(辰年)の『長崎ランタンフェスティバル』のメインオブジェは、「九鯉化龍」(ジュウリイファーロン)です。新地中華街会場の湊公園に設置されています。高さ約10メートル。荒波を乗り越えた鯉が鯱(シャチ)や龍に変わって行く様子を表現していて、「出世」や「進歩」を象徴しているそうです。どんなにたいへんな状況も、日々できる範囲で少しずつ乗り越え、よりよい明日へと進歩していく。一緒に、そんな年にしましょう。

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  • 第649号【長崎の正月料理】

     この度の能登半島地震で亡くなられた方々のご冥福をお祈りいたします。そして被災された方々へ心よりお見舞い申し上げます。地震活動が終息し一日も早く平穏な日常がもどりますようお祈りいたします。  年明け最初の話題は、「ナマコ」です。「ナマコ」は冬が旬の海の幸。長崎では正月料理に欠かせません。薄切りにしたナマコに大根おろしを添え、ポン酢やダイダイ、ユズなど好みの香酸柑橘をかけていただきます。ナマコにはその色合いからアカナマコ、アオナマコと呼ばれる種類があり、大村湾のような内海にいるナマコは身がやわらかく、五島灘など外海にいるものは身が固めだといわれています。 暮れに、親戚から五島産のアカナマコをいただきました。ご存知のようにナマコはぬるりとしているので、包丁がすべらないよう用心しながら内臓を除き薄切りにします。子供の頃、ナマコはその個性的な見た目もあって、本当に変わった食べ物だなと思っていました。コリコリとした噛みごたえはあるものの、明確な味はなく、周りの大人たちに「お腹の掃除をしてくれる」「身体にいい」などと言われながら食べた記憶があります。実際、ナマコは高タンパク質で、アミノ酸やビタミン類も豊富。疲労回復、免疫力アップ、冷え予防などの効果があるらしく、冬の身体にうれしい食材のようです。  長崎生まれの江戸時代の俳人、向井去来は、『尾頭(おかしら)のこころもとなき海鼠(なまこ)かな』という句を残しています。ナマコは尾と頭の区別がはっきりしないと詠んだものですが、去来もまたナマコを変わったヤツだと思っていたのかもしれません。  ナマコのほかに長崎の正月料理として並ぶのが鯨肉です。尾の身、赤身(背中の部分)、ベーコンなど部位ごとにいろいろな種類があります。この正月は、「さらし鯨」(尾びれを薄くスライスして茹でたもの)をいただきました。ちりめんじわのようにチリチリした肉で、酢味噌や酢醤油でいただきます。余談ですが、鯨の流通拠点として賑わった歴史をもつ長崎県東彼杵町出身の知人の実家では、正月の雑煮は鯨肉入りだそうです。  最後に、辰年にちなんで、長崎のまちなかにいる龍をいくつかご紹介します。「龍踊り」でもおなじみの伝説の霊獣・龍は、長崎のまちのいたるところで人々を見守っています。見つけやすいのは、長崎新地中華街でしょうか。中華街入り口の新地橋のたもとに鎮座。そして、中華街の東門にも守り神として青龍が描かれています。ちょっと異色なのが、諏訪神社近くの馬町交差点の西山通り(国道235号線)に設置された龍の電灯です。夜、かわいい表情の龍が高い位置から道路を照らします。さて、2024年辰年の旧暦正月を祝う『長崎ランタンフェスティバル』は、2月9日(金)〜25日(日)まで開催されます。どうぞ、お越しください。  ◎本年もよろしくお願い申し上げます。

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  • 第648号【2023年、師走】

     ビワやヤツデ、ツワブキなど秋の終わりから冬にかけて咲く花をあちらこちらで見かけるようになりました。とはいえ、師走としては異例の暖かさが各地で続いています。長崎でも12月中旬に入ろうとする頃、二日続きで気温が20度を超えました。冬日和というには暖か過ぎる状況ですが、今週末には本格的な寒波が到来するという予報です。極端な気温差は、思いのほか体に堪えます。体調に気を付けて年末年始を乗りきりたいですね。  この秋、長崎市街地のイチョウの黄葉は遅れ気味でした。例年なら葉を落としているはずの12月に、大音寺(長崎市鍛冶屋町)の大イチョウ(長崎市指定天然記念物)を訪ねると、まだ見頃が続いていました。イチョウの葉は、樹齢を重ねるほど小さくなるそうで、樹齢300年はゆうに超えるといわれるこの大イチョウの葉も小ぶりです。四方に伸ばしたいくつもの枝に、こがね色の葉をびっしりとつけ、老齢の美しさをたたえていました。ちなみにこの大イチョウは、長崎の歴史上の著名人が多く眠る大音寺の後山の墓地の一角にあり、お寺の境内から本堂越しに見上げるとその大きさがよく分かります。  大音寺がある寺町通りの近くを流れる中島川では、この秋冬に寒い地域から渡って来た鳥たちを見かけるようになりました。2年前の冬にはじめて確認したカイツムリを、今年は1羽発見。大人の片手に乗るくらいの大きさで、その毛色から若鳥のようです。大の得意の潜水で採餌に励んでいました。このほか、「ヒッ、ヒッ」と甲高く鳴くジョウビタキ、そして、ここ何年も姿を現さなかったダイサギもやってきました。90センチほどもある真っ白な鳥なので、川面に立つと目立ちます。  さて、師走に入り、五島列島在住の知人が、その日釣ったばかりの魚を急ぎ届けてくれました。3匹の新鮮な魚は、いずれもハタの仲間。「地元では、クエとか、アラとかいうけど、本当の名前は知らん。刺身が、うまかよ」とのこと。調べると、赤いのは「アカハタ」、茶色ベースに赤い斑点は「キジハタ」、茶色斑点は、「シロブチハタ」のよう。刺身は、コリコリとした歯ごたえがあっておいしい。煮付けにすると、どこかカレイに似た風味がして、これまたおいしい。あとは、吸い物や鍋にしていただきました。五島の知人と長崎の海の幸に感謝。  今年5月、新型コロナ感染症が、国民一人ひとりの自主的な取り組みをベースとした「5類感染症」に移行してから、徐々に活気を取り戻しつつある長崎。港にはクルーズ客船の寄港が増えました。長崎駅周辺は、コロナ期間中にも着々と変貌をとげ、新しいホテルや商業ビルが完成。現在は、駅舎から国道202号線へとつながるエリア(かつて高架橋があったところ)に、多目的広場などの整備が進められています。   そして、長崎駅から徒歩圏内の浦上川沿いでは、いよいよ来年10月開業予定の「長崎スタジアムシティ」の建設が進められていました。これは、民間会社主導の再開発事業で、サッカースタジアムを中心に、アリーナ、ホテル、商業施設、オフィスなどが併設。サッカーの試合後などに、大勢の観客たちが浦上川沿いをワイワイ言いながら往来する様子が、いまから想像できて楽しくなります。「長崎スタジアムシティ」は、地元長崎はもとより、国内外の多くの人々を巻き込みながら、長崎の素敵な未来ストーリーを創造していく大きな存在になりそうです。 ◎本年もご愛読いただき、誠にありがとうございました。  来たる2024年、皆さま、良い年をお迎えください。

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